두부 밥(豆腐ご飯)☆北朝鮮料理
2018年 01月 17日
北朝鮮料理は、全体的に刺激的でなく、薄味で日本人の口に合うらしい。
(発刊されている数少ない)本や、ネットをよく見ているが、実際にはまだ2品しか作れていない。
ナンピョンがいないので、韓国料理自体をあまり作っていないこともあるし、ちょっと手に入りにくい食材や、私が苦手かもしれない食材がよく出てくる。
例えば、うさぎの肉やキジ肉など。
ナンピョンの実家では、ナンピョンのお兄さんが直接捕まえて、食べているみたいだけど、私はどうも食思が動かない。
ということで、去年、初めて作った北朝鮮料理は伝統的なものではなく、比較的新しく、北朝鮮の人なら誰もが知っている 두부 밥(豆腐ご飯)を作ってみた。
↓これが作った두부 밥(豆腐ご飯)
10個くらいのレシピを見て、一番良さげなもので、作ってみた。
これが、めちゃくちゃ美味しかった!
イメージとしては、芳ばしく焼いた厚揚げにご飯を詰めて、醤油味ベースのタレをかけて食べた感じ。
作り方。
まず、(木綿)豆腐を三角の厚揚げ型に切り、前日からしっかり水切りをする。
そして、豆腐の両面をしっかりと焼く。←揚げ焼きみたいな感じ
それに切れ目を入れ、ご飯を入れる。←ご飯に塩やごま油で味付けしたり、お肉を入れるレシピもあるが、食糧難の人達が食べていることを考え、出来るだけシンプルなレシピで作った
そして、最後にご飯の上に、ヤンニョム(合わせ調味料)をかけて完成。
ヤンニョムは、醤油・ニンニクみじん切り・青ネギみじん切り(韓国では白ネギをよく使うが、北は青ネギらしい)、ゴマ油、唐辛子粉(先述のゴマ油と一緒に炒めて、唐辛子油にするとさらに芳ばしい)、ゴマ。
他のレシピによれば、ヤンニョムに砂糖を入れたり、酢を入れたりするレシピがあるが、このヤンニョムが一般的か...。←タテギの味
この두부 밥(豆腐ご飯)は1990年代半ば〜後半にかけて北朝鮮の장마당(市場)で売られ始め、庶民が大好きな料理らしく、家庭でも作っていた様子。←どちらが先かはわからない
実際に市場や道端で売られていたものは、計数をあげるために、豆腐を薄くし、唐辛子なども高いので、水でふやかせて色出しして、他の草みたいなもの?を入れ、量を増やしていたらしい。
約20年前に売り出された頃は、北朝鮮のお金で1つ5ウォンだったらしいが、北朝鮮のお金の価値についてはよくわからないので、一体いくらだったのか?
知っている人がいれば、教えて下さい。
この두부 밥(豆腐ご飯)が登場した背景には日本も関係が...。
昔、北朝鮮にいた在日同胞が、故郷の味を忘れられず、いなり寿司を作っていた。←この説明からすると、具体的には、昔、(在日)夫に伴って、北に渡った日本人妻達のことか?拉致された人達か?
それを見た北朝鮮住民が真似して作ったのが、두부 밥(豆腐ご飯)の様子。←上記の説明も含め、文献からではなく、ユーチューブで見た脱北女性の話より
在日同胞が、日本の料理を懐かしみ、食糧難の中、いなり寿司を作っていたと思うと胸が痛む。
それと、この 두부 밥(豆腐ご飯)1個を食べるだけで栄養補給になったし、2〜3日はお腹がしっかり満たされるというのを聞いて(話の誇張かもしれないけど)、食べるものがない中にあっては、これはご馳走なんだと思った。
あるテレビ番組で、脱北した北朝鮮人の兄弟(母親は脱北できず、父親は脱北数年後に病死)が、厳しい韓国生活の中、(母親の)思い出の料理として作っていたのも、この두부 밥(豆腐ご飯)だった。
そんなこんなで作った두부 밥(豆腐ご飯)は、私の中でもインパクト大な料理だった。