初めての사찰요리(寺刹料理)・팥옹심이죽(小豆白玉団子粥)
2017年 12月 27日
先生は現役のスニム(尼僧:厳密にはヨスニム)。
寺刹料理(精進料理)は、肉や魚は食べないのはもちろん、国によって野菜の種類は違うが、香りの強いニンニク、ニラ、玉ねぎ、ネギ、姫ニラの5種類は料理に使わない。
単発のレッスンなので、この日、初めて一緒になった人達と4人1組になった。
みんなで、スニムのデモンストレーションを見た後、同じグループの人と一緒に料理をした。←一般の料理教室の人達とは雰囲気が全く違い、お互いに配慮する気持ちが見て取れるので、とても楽だった
今回の料理は冬至直後だったこともあり、팥옹심이죽(小豆白玉団子粥)だった。
要は(甘くない)お汁粉にお米と白玉団子が入っているお粥。
だけど、先に小豆の煮汁(1回目の煮汁は捨てて、2回目のしっかり煮たものがセッティングされていた)にお米を入れてお粥を作り、煮小豆は濾し、白玉団子ももち米粉の団子を作った上から、うるち米の粉をまとまわせる(団子がドロドロになりにくい)など、すごく丁寧な作業だった。
このお粥は、何の調味料も入れず、食べる時に好みで塩、または砂糖を入れて食べるスタイルだった。
作った後は、テーブルやお茶がある場所に移動し、同じグループの人と試食。
この日はクリスマスイブだったので、サービスでお寺で食べるキムチやチャンアチ(醤油漬け)を出してくれた。(笑)
↓팥옹심이죽(小豆白玉団子粥)
私は何も入れない状態で食べたけど(チャンアチと一緒に食べるので敢えて入れなかった)、物足りない感じもせず、ほっこり。
↓実際にお寺で食べられているキムチとチャンアチ
キムチも見た目はキムチなのに、ぬか漬けを優しくしたような味。
驚いたのは、パプリカのチャンアチ(醤油漬け)!
今まで食べたことがない出汁醤油の味で、こんなにパプリカが美味しく変身するなんて、びっくりした。←最後のアンケートで習いたいメニューの記載があったので、迷わずパプリカのチャンアチと書いた(笑)
料理の合間にスニムが冬至について、いろんな話をしてくれたが、今年の陽歴の冬至日は陰暦上、兒冬至(エトンジ)という期間に当たるしく、兒冬至には、この小豆粥は食べず、小豆のお餅(パ シルトッ)を食べるらしい。←なので今年はお寺でも小豆粥ではなく、小豆のお餅を食べたとのこと
兒冬至に小豆粥を食べない理由は、妊産婦や乳幼児の世話を司るお婆さんの神様(サムシンハルモニ)が小豆粥が嫌いだからとか、妊婦や子供が小豆粥を食べると、小豆粥が煮えてきてお汁粉の表面がボコボコするように、同じような吹きでもの?が(生まれてくる子供にも)出るからというような話だった。
陰暦や仏教用語の韓国語が、頻繁に出て来るので、最初は話の半分もわからなかった。
でも、食事の時に同じグループの人に聞いたら、みんな丁寧に教えてくれた。←私以外はみんなお寺の信者さんだった(相互間は初対面)
ちなみに、ナンピョンにサムシンハルモニについて、知っているか聞いたら、また、面白いことを教えてくれた。
赤ちゃんのお尻の蒙古斑は、サムシンハルモニがお母さんの産道からなかなか出ない赤ちゃんに早く出ろ!とお尻を叩いた印らしい。(笑)
ほんと、神様の話って、誰が見たん?!とツッコミを入れたくなる話ばかり。
今回、興味のあったお寺の料理を習えたのはもちろん面白かったけど、それ以上に、Hスニムに出逢えたことに感謝。
別に個人的に話したわけではないが、挨拶をした瞬間に、スニムの内面から溢れ出る清々しいきれいな笑顔に癒されたので、この人に会えて良かった〜と思った。←宗教家や信者だからといって、いい人ばかりではないと常々思っている私
そして、最後にスニムが話してくれた「過去に生きるのでもなく、未来に生きるのでもなく、今日、この瞬間に感謝して生きること」というのを聞いて、私のための話かと思った。
そして、真剣に涙が出そうになった。
まさしく、私は過去と未来にしか生きていない気がする。
だから、生きるのが辛く感じたり、何のために生きているのか?とよく思うことがある。
辛さの原因が少し解明できたような...。
来年はこうしよう!とか、目標を持って生きるのもいいことだけど、欲張りすぎず、スニムがいうように今日に感謝して生きてみようと思えた。
この日から、それを意識したら、ちょっとだけ心が穏やかになった気がする。