今年のソルラル(旧正月)・・・長文
2017年 02月 03日
ナンピョンの故郷では、旧暦の大晦日にマンドゥクッ(韓国饅頭ス-プ)を準備し、ご先祖様にお供え(チェサ)してから、みんなで年越し蕎麦のように食べる。
これは他の地域ではない行事のようで、翌日の元日に韓国の多くの地域で食べるトックッ(韓国餅ス-プ)も、ナンピョンの地域ではトックッではなく、マンドゥクッを食べる。
いつもは姑がこのマンドゥ(饅頭だけど餃子みたいなもの)を大晦日に準備していたが(皮も手作り)、先月、姑が我が家に来た時の様子を見ていると、もう姑はマンドゥは作れないだろうな~と思った。
なので、私が前もって作り、冷凍して持っていこうか?と思っていた。←4人の嫁の中で私だけ専業主婦だし・・・
すると、旧正月の数日前に姑からナンピョンに今まで聞いたことがないくらい落ち込んだ声で電話がかかってきたらしい。
内容は、姑が、行事を司っている長男(ナンピョン長兄)にもう体力的にマンドゥを作れない(=なので長兄嫁に頼みたい)というと、長男はだったらマンドゥチェサ(大晦日夜の先祖供養行事)自体を辞めればいい!といったらしい。
姑は自分が嫁いで約60年やってきた行事が、自分のせいで出来なくなり、ご先祖様に申し訳ないという気持ちと情けない気持ちで落ち込んでいた様子。
結果、ナンピョンと(仲のよい)長姉が相談して、マンドゥは私が準備するので、姑には安心するよう説明。
私はナンピョンに、本当に私がマンドゥを準備していいものか、一応、長兄等に確認して欲しいと頼んでいた。←勝手に作って長兄嫁や次兄嫁の反感を買うのは嫌なので・・・
でも結局、ナンピョン・長姉・姑の中だけの暗黙の了解だった。
するとまた姑から後日電話が・・・。
姑は私の体調がよくないので、わざわざ作らず、(我が家が気にっているビビゴの)冷凍饅頭を買ってきてくれたらいいといってくれた。
なのに、ナンピョンは自分も手伝うから・・・と私に手作りを希望。
一応、自分で作れるように材料はすべて準備していたが、作るかどうか迷っていた大晦日前日、私は病院の治療の影響で夜までベッドに横たわっていた。
当初、今通っている韓医院の医師から旧正月の車での長時間移動と嫁仕事はダメなので、実家に行ってはいけないといわれていた。
でも、姑とのお正月ももしかしたら最後になるかも・・・という思いがあり、出発前日の治療時に実家に行くことを医師に伝えた。
それならと、医師が痛み(右下半身の耐え難い痛みとしびれ)を少しでも減らして行けるようにしてくれたのだが、薬鍼・蜂(毒成分)鍼・火鍼等、約30箇所に拷問のような鍼治療を行い、治療後、インフルエンザのような体のだるさで全く動けず。←大人なのに治療中はあまりの痛さに泣いた(汗)
この状態を見ているナンピョン・・・でも、やはり手作り希望。(怒)
夜7時すぎにやっと動く気力が出てきたので、マンドゥ作り開始。
はっきりいって、100個分のマンドゥの中身を作るのが大変(皮は市販のものを使用)。
なのに、ナンピョンが手伝うというのは、包む仕事。←包むのがしんどいと思っている様子
そして、Q2もマンドゥ作りのお手伝い。
↓ナンピョンとQ2作のマンドゥ(一部うちの夕食に蒸して食べた)&ソルラルに雪だるまを作ったQ2
でも、これはこれでいい思い出ということで・・・。
途中で100個作る予定の中身がなくなり(具を入れすぎた?)、結局作ったのは80個。
うち夕食で25個くらい食べ、結局、約50個足りないので、翌日の出発前に市販の冷凍マンドゥも買った。
ナンピョンに最初から冷凍マンドゥを買えば良かったやん?!というと、作ることに意義があるという・・・。
単に母親に孝行息子と思われたいだけやろ~!
そして、実家到着。
ここでやっぱり~という出来事が・・・。
マンドゥは(実家から至近距離に住む)長兄嫁が姑には何も言わず準備していた。
だから、ナンピョンに確認するようにいったのに・・・。←この家族、報・連・相が全くできない
長兄嫁は私に会うなり、「なぜマンドゥを作ってきた?」と聞いてきた。
私は姑に頼まれたことを話したし、姑も直前まで私のマンドゥでマンドゥクッを作る予定にしていた。
結果、マンドゥクッを作る段階で、長兄嫁がやってきて私のマンドゥが目の前にあったにも関わらず、冷凍庫に閉まっておくよういい、自分の持ってきたマンドゥを使用。
おまけに、長兄嫁は今までにも増して、耳の遠くなった姑にめちゃくちゃ偉そうに怒鳴っていた。
その前に・・・。
長兄嫁がこの日、実家台所に入ってくる直前、姑が私の手を握りながら、長兄嫁のことを大きな声で愚痴っていた。←他の嫁はおらず
私は女同士の争いには、常日頃から同調しないようにしているので、この時も単に姑の聞き役になっていた。
すると、突然、長兄嫁が入ってきた。
確実に玄関先で姑の愚痴を聞いていた長兄嫁は入ってくるなり、すっごい機嫌が悪かった。
こんな時に・・・と心の中でがっくり~。
そんなこんなもあって、長兄嫁は姑に怒鳴り散らしたのだと思う。
どっちが嫁なんだか・・・。
私はとっても腹黒でいけてない嫁だけど、人並みの道徳観はある。
なので、こういう光景を見ていると、本当に儒教の国かとため息が出てくる。
おまけに、マンドゥクッは準備できたのに、兄弟の相談もなしに、長兄は大晦日の先祖供養を辞めてしまった。
姑のために・・・と純粋な思いで(といいつつ、嫌々感満載になってしまったが)マンドゥを作ったのに、その苦労は何なんや~?!!!と心の中で絶叫する私。
後からナンピョンに(お金と労力を返せ!と)怒りをぶちまけると、うちのマンドゥが姑の非常食になったから良かったんじゃない?と・・・。←チュギルコヤ~~
ソルナル(旧正月)当日。
長兄嫁が朝、実家に来る前に、私は次兄嫁&弟嫁と一緒に、これまた先祖供養のお正月料理を早朝から準備していた。
2年前まで長兄嫁の監視下のもと、みんな長兄嫁に言われたことだけをしていたが、長兄嫁と次兄嫁が喧嘩してから、特定のものだけ長兄嫁が作って、残りはそれ以外の嫁達が長兄嫁が来る前に準備することになった。
で、今回は私がコサリポックン(ワラビの炒め物)等を担当。
作ったコサリポックンは大型フライパンから引き上げ、大きな器に移した状態だった。
やって来た長兄嫁。
私の作ったコサリポックンを味見して「まずい!誰が作った?(私です)何で和え物にした?!炒めなかったのか?」と・・・。←しっかり炒めたし、味もまずくないと思うけどな~
私が炒めたと説明しても全く聞く耳を持たない長兄嫁。
それを聞いていた弟嫁は「充分に炒めて煮えてますよ。」と助けてくれた。
その甲斐もなく、結果、長兄嫁がまたお直し。(笑)
料理をフライパンに戻し、砂糖・味の素・ダシダを袋からダイレクトにバッサ~。
長兄嫁が同時に作りかけていたソコギクッ(牛肉ス-プ)等にも目にも止まらぬ速さで、次々にバッサ~。
どんだけ入れんねん?!!!
その最中にも、他の嫁達が作った料理を味見していき、これは誰が作った?味が薄いとかおかしいといって、私に聞いてきたが、私は「みんなで作りました」とスル~。←私以外はみんな火の粉が自分に飛んでくる前に用事を作って、長兄嫁の前から消えている(汗)
慣れとは恐ろしいもので、これに関してはもう傷つくとかそういう感情はない。
他人の言動で私が傷ついても、当の本人は何とも思っていないので、傷つくだけ損。
もっと図太くなろうと思う。
ちなみに、兄嫁がお直ししたコサリポックンは化学調味料好きのナンピョン家族でさえほとんど食べず、大量の残飯と化した。
あと、今回は私の要求通り、実家には1泊2日だけ滞在し、お正月当日の午後3時には出発。
こんなに早い帰宅は初めてのことだったし、鍼治療のおかげで連休の間、痛みがある程度コントロールできたので、情緒不安定になることはなかった。